ムスリムパパの自由な信仰心

「ナニ?ドシタノ?」

なにやら
ニヤニヤな笑顔で
リビングに入ってくるパパ。
その頭には、
イスラムの礼拝帽(ピア)が乗っている。

パパは誰も構ってくれない時
部屋にこもって
故郷(インドネシア)の友達と
その帽を被って
テレビ電話で大盛り上がり。
そのノリのまま
リビングにやってくるのだ。

1年に5回くらい(笑)

「あ、またか・・・」
と思ってパパの頭の帽子を
私はジロジロ見てしまう。

実は私は、パパと出会ってから
たったの一度も
パパがお祈りをしている姿を
見た事がない。

断食はしない。
お酒、タバコなどはやりたい放題。
なんなら、豚バラ肉が大好物だ。

来日する前、
お祈り用のマットや
腰に巻くサロンを
わざわざ新調したのに
一度も使われないまま
今も、ピカピカで
洗濯した事はない(笑)

昔、聞いてみた事がある。
「お祈りしなくていいの?」
と・・・。

「オジイチャン、ナッタラ
スルネ。」
と、言っていました。
信仰は老後のお楽しみらしい。

私の祖父母は
毎日仏壇に手を合わせていましたが
私の父と母がそうしている姿は
見た事がありません。

なので、パパの「ゆるさ」も
日本と同じ感覚なのかな、
と勝手に思っていました。

ところが、結婚して
パパの親族と付き合うように
なったらビックリです。
パパのお兄さんや、その息子くんは
早朝の5時のお祈りから
ちゃんと1日5回お祈りをしていました。
パパ以外は、ガチのムスリム
だったのです。

んーーー
パパは怠け者だ。(笑)

イスラム教の事は、
学校で習った事くらいしか
知識がないので
よく分かりませんが
どうやら、パパの故郷あたりの
イスラム教は
意外とカジュアルなようです。
時代・・なんでしょうか、
最近よく聞く「自由と多様性」?

でもパパの宗教観というか
「線引き」がどこなのか
私にはさっぱり分かりません。
何かを拒否するときだけ、
「それは、あたりまえだろ」
という空気をだしてくるのが
ちょっとムカつく(笑)

初詣や神社観光は
普通についてくるし、
私たちと一緒に鳥居もくぐるのに

イスラムの友達が一緒の時は
絶対に鳥居をくぐらない。(笑)

でも子供たちの
七五三の祈祷は一緒に受ける。

私の兄の神前式(結婚式)にも
一緒に参加してくれる。

親族のお葬式も参列してくれる。
でも火葬場ではずっと待合室。
(疲れただけじゃないか?)

全て、「別に無理して
参加しなくていいよ。」
と、私は言っているのに。

その時々の
「気分」やら「人の目」で
コロコロと「線」を変更するのは
やめてもらいたい。(笑)

オリジナル宗教観を
「あたりまえ」
として、押し付けてくるなよ!
帽子だけのムスリムくせに(笑)

そのくせ
「メッカ巡礼」は憧れている。
毎日のお祈りのしかたも
おぼえていないくせに。

どうやら、パパが言うには
周りの真似をしていれば
バレないらしい(笑)

来日した頃
一番近い礼拝堂「モスク」へ
行ってみた事がある。

残念ながらお祈りの時間では
なかったので
誰にも会えなかったんですけど
見学は自由なので
中に入ってみたら
チラシや、プレート
注意書きの張り紙の言語が
すべてアラビア語。

パパ達、インドネシア人の
ムスリムは、アラビア語も
勉強するそうだが
もちろん、パパは
全く覚えていない。
いや、勉強しなかった可能性もある(笑)

そのアラビア語の張り紙に
かなりビビッた様子で(笑)
人が来る前に帰りたくなった様。

私は、ゆっくり見学したかったのだが
もう二度と、
そのモスクへ行くことはなかった(笑)

でも、その日教わった
お祈りのルールで、びっくりしたのは
「男女、別室である事」だ。

そういえば、
テレビなどで報道される
お祈りの様子は
男の人の礼拝ばかりだなぁ、と。

一応、私も形だけでも
真似してみようと思っていました。
けれど、男女別室となると
ごまかしながら
女性の礼拝室に入るのは
ハードルが高そうだ。

でも、パパ曰く
周りの人と同じ動きだけしておけば
大丈夫だ、と。
何も言わなくても、周りに
動きだけ合わせておけば
「いける」らしい。(笑)

アラビア語も、お祈り仕方も
覚えていないパパの言葉に
説得力は
まったくありませんけどね。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。

また次の記事で
お会いしましょう~


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